三川内地区佐世保市編入五十周年記念誌として、平成十七年四月一日に発行された冊子です。内容は、発刊の辞、祝辞、写真で見る三川内の歴史、そして十数名の投稿者の方々の所感と資料編によって構成されています。かつての東彼杵郡折尾瀬村が、昭和の大合併で佐世保市となった頃の様子と、大きく発展した三川内地区の姿が地域住民の目を通して語られています。 まず合併時の折尾瀬村情勢が紹介されています。また当時折尾瀬村役場吏員の方の思い出も書かれています。三川内焼の歴史や三川内陶磁器工業組合、陶磁器卸業界のおいたち、三川内焼伝統産業会館、うつわ歴史館の建設、農業面では圃場整備と農産物団地の紹介、また瀬瀬簿テクノパークの完成など、地域産業振興のようすを知ることができます。道路整備も進み農免道路が縦横に通じて、地域の交通は大変便利になったことにもふれられています。小・中学校は国道そばの騒々しい場所から静かでよい教育環境の地に移転していますが、学校建設時の思い出を当時のPTA会長さんが語られています。三川内は剣道が盛んな所として知られていますが、少年剣道育成会の活動のようすも紹介されています。またよさこい踊りで三川内をPRしている三川内ひろめ隊のことも書かれています。河川の整備、江永ダムの完成で浸水被害は無くなり、下の原ダムは市民の飲料水を確保し、水との共生ができたことなども述べられています。三川内地区は、井手平城跡などがあり歴史に富む地域ですが、佐世保の名が消滅したことで土豪の名など忘れられています。温故知新といわれますが、冊子の随所で折尾瀬への郷愁が語られ、地域への愛着を感じさせるものがあります。